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タイトルの勢いで読むと「DVD &Blu-ray販売中止決定!見れるのはNetflixだけ!」みたいなCMがアニメの合間に流れそうだけど、そういうことではない。

ソフトも普通に売るし、各種動画配信サイトからの収益も得る。放送から数年経っても一部で根強いファンがいるからOADを出してファンイベント的に映画館で単館、短期上映して先行販売したり、放送から何周年だからBlu-ray box出す前に配信サイトで見放題にして新規客を取り込んだり、一つの作品をいろんなチャンネルから長いスパンで収益を上げていく。アニメ制作会社としては理想的にはそうやっていくのが今のところの解になっているのかなと。

アニメはコンテンツビジネスというわりにアニメ作品単体の放送直後のソフト売り上げで評価を測ってしまいそうになるけど、製作委員会全体として成功だったかどうかという視点もあって、アニメはいまいちだけどアプリゲーやらライブは大人気だったり、先発のアプリゲーはいまいちだったけどアニメ化で突如大ヒットを起こしそれが元で内紛が起きてコンテンツが死んだり、アプリは即終了したけど、アニメの方は怪作として印象に残り続けるファンタジスタドールだったり、はたまた御当地の経済圏を揺るがしてしまったり。円盤の売上以外で2期や続編、劇場版製作が決まる作品もある。そもそも現在の我々はアニメ作品単体を観賞しているのか、アニメもアプリもライブも社会現象も全部含めて楽しんでるんじゃないか、という視点はあると思う。

アプリゲー、パチンコ屋がなくなったら大きな製作費を落としてくれなくてもうダメ、という悲観論があったり、一方で企業CMのアニメ製作から活路を見いだしていく会社があったり。アニメーターは貧しい、お金が落ちない、というなら腕のある一人原画級のアニメーターが企業から直にオファーを受けて稼いでもいいし、腕利きスーパーアニメーターの揃ったギルド単位で制作会社から契約を取るとか、人気絵師とコラボですごい動画上げて投げ銭で稼いで後にアニメ化決定とか、妄想ではあるものの、やりようはあると思う。業界論で終わってしまうとほんと悲観論しか出なくなってしまいがち。

なお記事を書いた数土さんの著作はアニメビジネスについてすごく勉強になるのでおススメです。